☆ 主な追加情報
・持続皮下注に関する情報を追加しました。
・制吐作用についての情報を追加しました。
・生物学的利用率を記載しました。
癌性痛治療における標準薬のひとつである。
経口。
海外では、皮下注(持続皮下注可)、筋注、静注、経鼻、舌下、頬粘膜、挿肛。
経口:日本人では24%。海外の報告では13-62%といわれる。
皮下注:静注の78%。筋注:静注と同じ?
モルヒネの5(4-8)倍。
経口速放剤の鎮痛効果は約4時間持続し、鎮咳作用についても同じ〈トワイクロス〉。 “ヒドロモルフォン ハイドロモルフォン Hydromorphone HM ~ 他のオピオイドとの比較を中心に ~ 2017.11” の続きを読む
・フェノチアジン系薬剤
クロルプロマジン、レボメプロマジンの仲間であり、作用する受容体がピン系にも似るが、抗精神病作用は弱い(レボメプロマジンの10分の1、クエチアピンの15分の1、オランザピンの400分の1、リスペリドンの1000分の1。市販薬の抗精神病作用は、ピレチア錠25mg x 20錠 = ヒルナミン錠5mg x 10錠 = クエチアピン錠25mg x 1.33錠 = オランザピン錠2.5mg x 0.5錠 = リスペリドン内用液0.5mL)
・強い抗ヒスタミン作用。古い第1世代抗ヒスタミン薬
・軽度〜中等度の抗コリン作用
・セロトニン2A受容体、セロトニン2C受容体、α1受容体への軽度〜中等度の親和性があり、拮抗薬として作用
・依存性が低い(しかし高用量の静注やオピオイド/中枢神経系抑制薬との同時併用では、多幸感が現れる可能性がある)
・成人では、呼吸抑制のリスクがないといわれる(Drugs.comでは、潜在的な可能性と書かれている) “プロメタジン 2017.11” の続きを読む
✓ 健常人の倦怠感と比較して、より重度であり、より苦痛であり、休息や睡眠で改善しないか、改善してもごく軽度である (Piper BFら, 2010, pubmed/20870639)
✓ 進行がん患者において、安静は倦怠感に有効でない (Porockら, 2000, pubmed/11019505)
✓ 倦怠感の症状は多次元的である (Okuyamaら, 2000, pubmed/10687321)
-身体的倦怠感 (易疲労、活動能力の低下、身体のだるさ、身の置き所のなさなど)
-精神的倦怠感 (活気, 興味, 集中力, 気力の低下)
-認知的倦怠感 (注意力, 記憶力, 思考力の低下, 言い間違い) “がん関連倦怠感 2016” の続きを読む
・欧州11か国の1568例の癌患者の多変量解析では、OICは、Karnofsky Performance Statusが80%以下であること、ベッドか椅子で過ごす時間が多いこと、遠隔転移があること、膨張性下剤と大腸刺激性下剤を併用していること、入院していること、遺伝子の一塩基多型があること(TPH1、OPRM1、ABCB1、CHRM3、COMT)と関連があった。オピオイドの用量とは関連がなかった。[Laugsandら, 2015, pubmed/26087058]
・米国の146例の非癌性慢性疼痛患者の多変量解析では、OICは、オピオイドの使用期間が長いことが最大の要因であった。オピオイドが高用量であることは要因ではなかった。[Tutejaら, 2010, pubmed/20100280]
・英国の274例の癌患者の解析(詳細不明)では、下剤への反応はモルヒネの用量と関連がなかった。[Droneyら, 2008, pubmed/18197439] “オピオイドによる便秘(Opioid-Induced Constipation (OIC)) 2016” の続きを読む